失った歯の機能を取り戻すことが出来るとともに、審美性も高いということもあり、人気を集めている歯科治療がインプラント治療です。
これまで歯を失った場合の治療法としては、入れ歯やブリッジという方法がありますが、これらの方法では健康な歯を傷付けてしまったり、噛む力を取り戻すことが出来ない、調整をする必要があるなどのデメリットがありました。

インプラント治療は、失った歯の機能を取り戻すのに有効な治療方法ではありますが、誰でも受けることが出来るものではありません。
例えば、糖尿病であった場合、そうではない人に比べて抵抗力や免疫力が低下している傾向にあります。
その結果、炎症を起こしやすい状態であったり、インプラント手術後に起こる骨吸収の吸収量が多くなることにより、インプラントの脱落が起こるリスクが高くなります。

インスリン注射を使用する男性 糖尿病の人がインプラント手術を受けたいという場合には、血糖値のコントロールをしっかりと行う必要があります。
また、糖尿病を患っている人の中には、インスリン注射や血糖降下剤を使用しているという人も居るでしょう。
このような医薬品を使用している場合には、インプラント手術の際の安全に支障がある可能性があります。

安全に手術をうけるためにも、事前に自身が服用・使用している医薬品があるという場合には、必ず歯科医師に確認をするようにしましょう。
血糖降下剤やインスリン注射には、血糖値を下げる効果がありますが、手術後に十分な食事を食べることが出来なかった状態で使用してしまうと、血糖値が下がりすぎてしまう可能性があります。

手術を受ける前には、歯や顎の骨の状態の検査が行われます。
検査の結果に異常がなければ、治療を受けることが出来ることもあります。
インプラント手術後は自身で日々の手入れをするとともに、定期的に検診を受けるということが必要になります。

検診を受ける頻度としては、3ヶ月から6ヶ月に1度を目安として行なうようにしましょう。
痛みや違和感などの後遺症がない場合には、ついつい検診を受けることをサボってしまいがちですが、異常の早期発見、早期対応に気がつくためにも検診は重要なものです。

インプラント手術は、保険が適用されないことがほとんどですので、治療費用は全額自己負担となります。
高額の治療となりますので、失敗をしないためにも、出来る限り多くの情報を集めるということが大切になります。
実際に手術を受けた人の体験談なども参考にすると良いでしょう。

妊婦や肝疾患のある人は手術できないこともある

妊婦 インプラント手術が難しい人としては、未成年者などの成長過程にある人、免疫不全である人、放射線治療を受けている人などがあります。
放射線治療を受けているという場合、外科処置を受けることは出来ません。
また、麻酔を施すことも非常に危険な行為で、歯科治療のために麻酔を施した時には、骨髄炎を起こすリスクが高まります。

金属アレルギーの場合

インプラント手術に使用される金属は医療用純チタンです。
純チタンは親和性が高く、金属アレルギーを起こしにくいとされていますので、金属アレルギーのある人でも安心して治療を受けることが出来ます。
しかし、純チタンも金属であるため、稀にアレルギーを起こす事があります。
歯科医院の中には、金属アレルギーの人でも安心して治療を受けることが出来るよう、全ての素材がセラミックで出来ているものを使用しているところもあります。

肝疾患の場合

急性肝炎や肝硬変などの肝疾患がある場合、血液を凝固させる因子の合成が不充分であることが多く、手術時の出血が止まらない事があります。
さらに、手術の刺激で肝疾患が悪化したり、使用した薬剤が肝臓で上手く代謝されない可能性があります。
後遺症を防ぐためにも、手術前の検査で身体の状態を見極めるということが必要となります。

血液透析を受けている場合

インプラント手術を検討している人で、血液透析を受けているという場合、傷が治りにくく、出血が多くなるため、注意が必要です。
個人差はありますが、血液透析を受けているという場合には、骨がもろくなっている可能性があります。
顎の骨に十分な強度が無い場合には治療を受けることが出来ない事があります。

インプラント手術のトラブルが起こる確率を少なくするためには、歯科医師とのコミュニケーションが重要になります。
検査時に少しでも異常が見られるような時には、トラブルを防ぐためにも手術を中止するという事も検討するべきでしょう。

インプラント手術は、以前に比べると受けることが出来るところが増えてきています。
しかし、技術力や経験には違いがあります。
トラブル無く治療を受けるためにも、いくつかの歯科医院のカウンセリングを受けるようにしましょう。

カウンセリングは無料で行っているところがほとんどです。
治療方法や費用、歯科医院や働いているスタッフの対応なども考慮すると良いでしょう。
メリットだけではなく、デメリットやリスクについても説明してくれるところを選びましょう。
何らかの疾患があるという人、日常的に医薬品を服用している場合には、必ず伝えるようにしましょう。